遺品の買取ってできるの?失敗しない売り方を遺品整理のプロが解説
最終更新日:2022.05.25
親族が亡くなった後は葬儀などでお金がかかります。
遺品を売ることで少しでも足しにできたら・・と考えている方も多いのではないでしょうか。
母の遺品を整理していたら何十着も出てきた着物。父が趣味でずっと集めていた釣り具やカメラ。
もしかしたら高価なモノかもしれないけれど、自分では価値が分からないしどうやって売れば良いかわからない・・・という方も多いと思います。
こんにちは。おうち整理士の榛田(はりた)です。遺品の買取でお悩みの方の役に立つべく、この記事では、買い取れる遺品やおすすめの売り方などをくわしく解説していきます。
目次
- 遺品を売るのに罪悪感はいりません。
- 買取してもらえる遺品
- 着物
- 骨董品
- 貴金属
- 意外と売れる趣味のコレクション
- 遺品の売り方
- ネットオークションやフリマアプリ
- リサイクルショップや専門店に持っていく
- 出張買取を依頼する
- 値段が付かない遺品を手放す方法
- 自治体のごみ収集に出す
- 自治体のごみ収集に出すメリット
- 自治体のごみ収集に出すデメリット
- 遺品を寄付する
- 寄付するメリット
- 寄付するデメリット
- 遺品を供養する
- 供養するメリット
- 供養するデメリット
- 不用品回収業者に依頼する
- 不用品回収業者に依頼するメリット
- 不用品回収業者に依頼するデメリット
- 業者ならまとめてやってくれるところも
- 買取業者から見た良い業者の特徴
- 業者選びのポイント
- 電話や出張スタッフの対応が丁寧
- 真摯に相談に乗ってくれる
- 無料で見積もりに来てくれる
- 遺品整理の実績がある
- まとめ
遺品を売るのに罪悪感はいりません。
遺品を売ることに抵抗がある方もいらっしゃいます。
確かに、故人が大切にしていた品物を手放す作業は簡単に出来ることではないかもしれません。罪悪感を抱いてしまう気持ちもわかります。
しかし、家にずっと置きっぱなしにしてホコリをかぶっていたり、 捨てるくらいなら誰かに使ってもらえる方が、故人やモノも喜んでくれるのではないでしょうか。
買取してもらえる遺品
生活用品である家具・家電や、遺品整理でよく出てくる着物など・・・。
どんな遺品が売れると思いますか?
売れる遺品というのは、次に欲しい人がいるものです。
それを「使いたい」「欲しい」と思う人がいるなら売れます。当たり前ですが、次に欲しい人がいない品物は買う人がいないため売れません。例えば、婚礼箪笥。生活スタイルや住宅事情の変化で現代ではタンスがほとんど使われなくなったため、残念ながら売れません。元々非常に高価な品物ですし、造りがしっかりしていて上等な品なのでもったいないなぁと思ってしまいますよね。
それでは遺品のどんなものが売れるのでしょうか?一緒に見ていきましょう。
着物
お母様が箪笥に50着以上しまっていたという話も多いです。
実際、たくさんあるのを見つけたという方も多いのではないでしょうか?
今の着物の価値ってなかなか想像が付かないですよね。
化繊やウールの着物など、普段着用に作られた着物を高く売ることは正直難しいですが、
留袖の着物や、袋帯、名古屋帯などの上等な帯はわたしたちおうち整理士も高値で買い取らせて頂いたことがあります。
また、着物と一緒に出てきた和装小物(草履やかんざし)なんかも売れる場合があります。
一着何十万とするような着物を手放すのって勇気がいりますよね。
ましてや親族の遺品ともなると抵抗があるかと思います。
ですが、箪笥の中でずっと眠ってるより、次の方が袖を通してあげる方が、着物も故人も喜んでくれますよ。
実際におうち整理士で着物を買い取らせていただいたお客様の声
(50代・女性)
「買ったら高価なモノだから」と、 亡くなった母親の着物をなかなか手放せずにいて、 タンスにしまいっぱなしの着物が湿っぽくなってしまっていました。
部屋を整理していく中で先日、遂に着物を手放す決心をしおうち整理士さんに依頼しました。「お母様のお着物ですか?大切にされてたんですね」と言って丁寧に査定してくださったので心が救われた気がしました。
同時にタンスも回収していただき、スッキリした部屋で「ここにゆっくり本を読むスペースを作ろうかな」と今では余裕を持てています。
遺品を手放せるかどうかは遺された人の気持ちの問題だなとつくづく感じました。
骨董品
「押入れの奥の方から出てきたホコリまみれの器が実は有名な作家のものだったため高額で売れた」なんて話も珍しくありません。
上等な茶道具で、桐箱や杉箱にしまわれているような品物だと、高く売れる場合があります。
骨董品は専門家でなければ価値は全くわかりませんよね。
もしご自宅にあれば「こんな汚いもの」と捨ててしまわず、一度鑑定に出してみましょう。
実際におうち整理士で骨董品を買い取らせていただいたお客様の声
(60代・男性)
何年も前に亡くなった父が遺した遺品を大事にしまっておりました。
先日、自宅をリフォームすることになり、整理している中で出てきた骨董品の数々。
ずっと押し入れの中にあり、開けることがなかったため、こんなにあったのかと驚きました。壺や掛け軸、茶器など正直私には全く価値がわかりません。
リフォーム資金の足しにでもなればと鑑定を依頼し、買い取ってもらうことにしました。
売る前は少し父に対して後ろめたい気持ちがありましたが、ここでホコリをかぶってしまっているより、次に大切に飾ってくださる方の元へ渡る方が良いだろうと思え、今は手放したことを全く後悔していません。
貴金属
貴金属は安定して高額で売れます。
指輪、ネックレス、イヤリングなどのアクセサリー類も売れる遺品になります。金・銀・プラチナ製はデザイン、壊れているかなどは金額にほとんど影響しません。何故なら、1グラムいくらという相場価格が決まっているからです。
実は、金歯や金縁めがねなども溶かせば金になるので高く売れるんですよ。
仏像が金製だったため高額で買い取らせていただいたこともあります。
実際におうち整理士で貴金属を買い取らせていただいたお客様の声
(40代・女性)
母はアクセサリーが趣味でしたので、遺品整理をしていると、生前母が集めていたアクセサリーが大量に出てきました。
親戚に欲しい人がいたので形見分けしましたが、それでもまだたくさんあります。
私も何点か形見として手元に置いておきました。が、周りからの勧めで売ることを決意。
こういった貴金属は「買い叩かれることがよくある」と聞いていたので、何社かに見積もりを取りました。
中には急いで買おうとする業者もいて、やっぱりそういうのがあるのかと思いましたが、最終的には信頼できる鑑定士さんに買取をお願いできてよかったです。
意外と売れる趣味のコレクション
亡くなったご親族に、趣味やコレクションしていたモノはありませんか?専門外の人にとっては全く価値が分からない品物も、実は高く売れる場合があるんです。
切手/コイン/フィギュア/昔のおもちゃ/鉄道模型/時計/カメラ/ゴルフクラブ/レコード/洋酒
などがあれば、一度買取に出してみてください。
コアなコレクターの間で高値で取引されているような品物が紛れ込んでいる場合もありますよ。
フィギュア、おもちゃなど(趣味のコレクション)を買い取らせていただいたお客様の声
(50代・男性)
父親が生前、コレクションしていた古いおもちゃやフィギュアなどが大量に遺品になってしまい・・・。
ほとんどが人形なため、最初は供養に出そうかと思いましたが、そういうのは売れるらしいと聞き、せっかくならということで買取に出すことにしました。
ヴィンテージものが多く、価値が高いものもたくさんあったようで思いのほか高額で買い取っていただけて嬉しかったです。
一部屋分ほどあったため部屋が片付き、心もスッキリしました。
遺品の売り方
売れるモノの次はどうやって売るかですよね。
今やネット上だけで入金まで完結したりと、様々な方法の売り方があります。
ネットオークションやフリマアプリ
ネットオークションやフリマアプリの知識、それに品物の知識があれば利用することができます。
基本的には一点ずつ売ることになるので、購入希望者とのやり取りや、梱包しなければならないということを考えたら、モノが多い場合は相当な時間がかかりますが、その分自分の好きな金額で出品することが出来ます。
リサイクルショップや専門店に持っていく
気軽に価格相場を知れるので、すぐに売る気はなくとも価値を確かめたいという場合には近所にリサイクルショップや専門店があれば持ち込んでみるのも良いかもしれません。
持ち込みをしないといけないため、大きいモノや重いモノ、高価で持ち出しづらいものなどは避けるのが良いでしょう。
リサイクルショップによっては専門外の品物もあるので事前に確認しておきましょう。
出張買取を依頼する
自宅に来てもらってその場で見積もりをとって買取してもらう方法です。まとめて売れるので手間がかからず一回で済みます。紹介した「売り方」の中で一番ラクに売る方法です。金額に納得がいかなくても「わざわざ自宅に来てもらった手前断りにくい」という方もいらっしゃいますが、納得できない場合はその場でしっかりと売却を断りましょう。
売りたいモノが少ない場合はネットオークションを試してみるのも良いですが、モノがたくさんある場合は出品や郵送に時間とお金が結構かかるので、出張でまとめて売れるところに依頼するのがおすすめです。
値段が付かない遺品を手放す方法
残念ながらすべての遺品が売れるわけではありません。
リサイクルショップで無料でも引き取ってもらえない場合もあります。
ここからは、売れない品物を手放す方法と、そのメリット・デメリットをご紹介します。
自治体のごみ収集に出す
普段出している家庭ゴミと一緒に処分する方法です。
一辺が30cm以上の大型の不用品になると、粗大ゴミに出す必要があります。
粗大ゴミで出す場合は、チケットを購入して決められた日時に指定の場所へ運び出しておけば回収してくれます。
家電リサイクル法(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)やパソコンリサイクル法対象品目は出せないため注意が必要です。
自治体のごみ収集に出すメリット
自治体が運営しているということもあり、普通ごみに出せるサイズであれば無料で、粗大ごみでも安くで処分することができます。
粗大ごみの場合、たとえば大阪市では、1点につき200円〜1,000円程度で済みます。
自治体のごみ収集に出すデメリット
捨てたい品物が少量であったり、大きいものがなければ自力で処分できますが、大型家具・家電製品がある場合は、回収場所まで運び出すための人手と体力が必要になります。
遺品を寄付する
「まだまだ使えそうだし、欲しい人もきっといるはず。」と思い、買取に出してみたけれど、売れなかった。でも、捨てるのはもったいない・・・!
そんな品物は寄付をするのがおすすめ。
NPO・NGO・民間団体が物資の寄付を募っています。遺品を専門に受け付けている団体もあるため、チェックしてみてください。
寄付は慈善事業なので基本的に送料は自己負担です。1箱あたり3,000円~4,000円程度の回収キットを購入して送る方法もあります。
寄付するメリット
寄付をすることで、遺品を手放せる上に社会貢献ができるため一石二鳥です。
寄付するデメリット
ゴミの回収ではないため、あくまでも再利用が可能なものや、その団体が受け付けているものしか引き取ってくれません。種類が限られるため、結局手放せない可能性があります。
ゴミを処分する感覚で送るのはやめましょう。
遺品を供養する
遺品をそのまま捨てるのは忍びない・・・という場合は、神社仏閣に遺品を持ち込んで供養してもらう方法がおすすめです。
持ち込みだけでなく、郵送で遺品を送って、供養してくれるお寺や神社もあります。
供養するメリット
故人が身につけていたものや、とくに大切にしていた品物となると捨てづらいものも多いはず。しっかりと御祈祷、供養してもらうことで、遺品を手放すことへの罪悪感を軽減できます。
供養するデメリット
遺品の量にもよりますが、3,000円〜10,000円程度お布施を納める必要があります。
手放す方法の中で、一番費用がかかります。また、品物によっては供養を受け付けてもらえないものもあるため、持ち込む前に確認して分別しなければなりません。
>>あわせて読みたい「遺品の供養って実は不要?供養する意味や依頼する方法、お焚き上げについて徹底解説」はこちら
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者に、手放したい遺品をまとめて回収してもらう方法です。
供養してほしい遺品がある場合は、業者によっては、あわせて依頼することもできます。
料金相場は軽トラ1台分の物量で20,000円前後、2トン平トラックで50,000円前後です。
不用品回収業者に依頼するメリット
細かいものから大型家具・家電製品まで全てまとめて回収してくれるため、自分で運び出す手間がありません。
買取や供養もあわせて引き受けてくれる業者もいるのも利点のひとつです。
不用品回収業者に依頼するデメリット
トラック1台分の料金設定をしている業者が多いため、冷蔵庫1台のみ、洗濯機1台のみの運び出しなどになるとかえって高くついてしまうことがあります。
回収してもらいたい量を伝えて費用を相談してみましょう。
不用品をすべてまとめて回収してくれるため、自分で運び出す手間がないことを考えれば料金以上の価値があるかもしれません。
業者ならまとめてやってくれるところも
売りたいモノ、売れないモノが混在していて尚且つ片付けたいという場合、自分だけですべて手配するのは大変ですよね。
「買取も回収もまとめてお願いしたい」「できるだけ一気に終わらせたい」という場合は、買取もできる遺品整理業者に依頼するのがおすすめです。清掃作業や不動産売買の相談に乗ってくれる遺品整理業者もありますよ。
買い取ってもらった分を整理費用の足しに出来るため、運が良ければ(売れるモノが多ければ)足し引きゼロ、またはプラスの状態で遺品整理が完了することもあります。
買取業者から見た良い業者の特徴
近年、テレビなどのメディアの影響で「遺品整理」という言葉が定着し、遺品整理業者の需要が伸びてきています。それに伴い、業者の数も増え、さらに買取に力を入れている遺品整理業者も増加しています。
では、どんな業者に依頼するのが良いでしょうか?同じ遺品整理業者として「良い業者」の特徴をご紹介します。
業者選びのポイント
電話や出張スタッフの対応が丁寧
業者選びの際に、まずは電話で依頼した時のスタッフの対応をしっかり見ておきましょう。出張スタッフの対応もそうですが、態度が悪い業者は遺品の扱いが丁寧でない場合が多いため、要注意です。
真摯に相談に乗ってくれる
「遺品の整理」という繊細な問題に寄り添って真摯に向き合ってくれる遺品整理業者は良い業者と言えます。時間をかけてしっかりと相談に乗ってくれる業者を選びましょう。
無料で見積もりに来てくれる
見積もりの際にお金が発生するような遺品整理業者には注意が必要です。料金の有無については電話口でしっかりと確認しておきましょう。
遺品整理の実績がある
新規参入が多く遺品整理の作業自体になれていない会社も多い中、しっかりとお客様先への訪問・作業実績がある会社は信用できます。 ホームページに作業実績や年間・月間の作業件数が記載されている場合が多いので、確認してから依頼するのがおすすめです。
見積もりで提示された金額に少しでも「安い」と感じた場合は、なぜこの金額になったかきちんと説明してもらうようにしてください。説明に納得できない場合はその場で買い取ってもらうことを断り、他社にも依頼しましょう。
まとめ
「着物だから売れる」「骨董品だから高価で売れる」・・・反対に、「古いから買い取ってもらえない」・・・
モノの価値というのはこのように単純に決まるわけではありません。当然ながらその品物ごとに然るべき価値がついています。価値は需要と供給のバランスによって決まります。
大切なのは、価値をきちんと見極められる信頼できる人に任せることです。それはリサイクルショップでも出張買取でも変わりません。
故人が大切にしていたものを、納得のいく形で手放したいものですね。
わたしたちおうち整理士では「これって買い取れますか?」といったちょっとしたご相談だけでも大歓迎です。お客様に寄り添い、親身になってお話を聞かせていただきます。遺品整理士も在籍しているため安心してお任せいただけますよ。
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